コンセプト
科学的に自己成長を加速し、人生を好転させる
はじめに
いくら読書しても、セミナー受講しても、勉強しても
成長しない。
結果が出ない。
その理由は、アウトプットができていないからです。
では何故、アウトプットできないのか。それは、
「アウトプットの正しい方法」を知らないからなのです。
人生を変えるのはアウトプットだけです。
著者のアウトプットの一部。
- メルマガ、毎日発行 13年
- Facebook、毎日更 新8年
- YouTube、毎日更新 5年
- 毎日3時間以上の執筆 11年
- 年2~3冊の出版 10年連続
- 新作セミナー 月2回以上 9年連続
という圧倒的アウトプットにもかかわらず
- 基本18時以降は働かない
- 睡眠時間毎日7時間以上
- 月10本以上の映画鑑賞
- 月20冊以上の読書
- 週4~5回のジム通い
- 月10回以上の飲み会
- 年30日以上の海外旅行
と充実したゆとりの人生を歩んでおられます。
日本一アウトプットをしている精神科医の著者が数万時間を超える経験・実績を元に
確立した圧倒的に結果がでるアウトプット術のすべてを公開した本です。
本の構成
目次
はじめに
CHAPTER1
アウトプットの基本法則
RULES
CHAPTER2
科学に裏付けられた、伝わる話し方
TALK
CHAPTER3
能力を最大限に引き出す書き方
WRITE
CHAPTER4
圧倒的に結果を出す人の行動力
DO
CHAPTER5
アウトプット力を高める7つのトレーニング法
TRAINING
おわりに
参考図書
著者プロフィール
アウトプットとは
現実はアウトプットでしかな変わらない
「読む」「聞く」がインプット。「話す」「書く」「行動する」がアウトプット。
インプットは脳内世界が変換するだけです。アウトプットで現実世界を変えることができます。
インプットの量と自己成長は比例しません。
月10冊読んで1冊もアウトプットしない人より、月3冊読んで3冊アウトプットする人の方が
確実に自己成長できます。
インプットは自己満足です。アウトプットで記憶として定着し、現実を変えることが可能に
なります。自己成長はアウトプットの量に比例します。
アウトプットは「話す」「書く」という運動です。
「書いて覚える」「声に出して覚える」ということをするだけで「運動性記憶」として
記憶に残りやすくなります。
体で覚える運動性記憶が記憶定着のカギとなります。忘れにくくなり、身につき自己成長
につながります。
アウトプットの基本法則
【アウトプットの基本法則 1】
2週間に3回使った情報は長期記憶される。
【アウトプットの基本法則 2】
出力と入力のサイクル「成長の螺旋階段」
インプットとアウトプットのサイクルを回すことは自己成長に極めて重要です。
インプットとアウトプットはセットにしましょう。
【アウトプットの基本法則 3】
インプットとアウトプット、黄金比は3:7
インプット時間の2倍近くは、アウトプットに使うように意識します。
【アウトプットの基本法則 4】
アウトプットの結果を見直し次に活かすためのフィードバックは必要不可欠
アウトプットの結果を見直し、反省、改善、方向修正、微調整、原因究明を実施して次の
インプットに修正を加えます。
◆アウトプットの基本法則◆
- ① 2週間に3回使った情報は、長期記憶される
- ② 出力と入力のサイクル「成長の螺旋階段」
- ③ インプットとアウトプットの黄金比は3:7
- ④ アウトプットの結果を見直し、次にいかす
効果的フィードバック4つの方法
- ① 短所克服と長所伸展
- ② 広げると深める
- ③「なぜ?」を解決する
- ④ 人に教えてもらう
「うまくいっている点」と「うまくいっていない点」を把握し、疑問を解決し、気付きを
得られれば、成長するために、次に「何をすべきか」自ずと見えてきます。
アウトプットの6つのメリット
- ① 記憶に残る
- ② 行動が変わる
- ③ 現実が変わる
- ④ 自己成長する
- ⑤ 楽しい
- ⑥ 圧倒的な結果が出る
正しくアウトプットすることで、よりよい人間関係を構築でき、仕事がうまくいき、
恋人やパートナーにも恵まれて、人生が豊かで楽しいものへ好転します。
「話す」アウトプット
感想を話す
アウトプットが苦手な人は、
手始めに読んだ本、観た映画やTV番組の
感想を話すだけでもOKです。
自分の情報、考え、想いを言葉に
するだけでも脳は活性化し、記憶と
して残りやすくなります。
ポイントは自分の視点、意見、気付きを
一つでもいいので入れることです。
事実+(感想+意見)=アウトプット力向上
ポイントはただ事実を話すだけより
自分らしさ(オリジナリティ)を盛ることで
そこに付加価値が生まれ聞いてもらえる
可能性は高くなると思います。
ポジティブな言葉を話す
ノースカロライナ大学の研究によると
職場でのポジティブな言葉とネガティブな言葉の
比率(ポジティビティ比)が3対1以上でポジティブな言葉
の比率が高かったチームは極めて高い利益を
上げメンバーも高く評価されていました。
3対1以下では愛社精神が低く離職率が高まりました。
最も業績が良かったチームは6対1まで達していたそうです。
心理学者ジョン・ゴッドマン博士によると
ポジティビティ比が5対1以下では夫婦は
高い確率で離婚に至るそうです。
ポジティビティ比での離婚予測は94%の
的中率でした。
仕事、良好な人間関係にはポジティブな言葉
がネガティブな言葉よりも3倍以上必要だということに
なります。
ポジティブなアウトプットを増やすように心掛け
周りをポジティブな言葉で満たすことが成功には
不可欠です。
悪口は危険なアウトプット
平均年齢71歳の1449人を対象にした、
東フィンランド大学の研究事例では、
悪口や批判が多い人はそうでない人に
比べて認知症になる危険性が3倍も高くなりました。
また、別の研究では悪口をいうとストレスホルモン
のコルチゾールが分泌されることがわかりました。
コルチゾール値が長期間高いと身体免疫力が
低下してさまざまな病気の原因となります。
悪口は危険な依存症です。
非言語的コミュニケーションとは
コミュニケーションを考察する場合は
「言語的コミュニケーション」と
「非言語的コミュニケーション」に分類する
とわかりやすいです。
メラビアンの法則とは。
矛盾したメッセージが発せられたときの人の
受け止め方の研究です。
言語、視覚、聴覚で矛盾したメッセージが発せられた
ときにどれを信用するかという実験の結果は、
視覚情報55%
聴覚情報38%
言語情報7%
言葉の意味内容よりも視覚情報や聴覚情報を重視している
ことが判明しました。
見た目や態度は口以上にものをいうということです。
正しいことを発言しても、オドオドした態度で不安げに
小さな声で話せば信用してもらえません。
自分の意見をいう場合は、とりあえず笑顔で明るく堂々と
大きな声で、話すことを意識することが重要です。
「なにを話すか」よりも「どう話すか」がです。
言語的コミュニケーションは「何を話すか」
非言語的コミュニケーションは「どう話すか」
非言語的コミュニケーションを意識することで
想いが伝わりやすくなります。
アイコンタクト
ルーヴァンカトリック大学(ベルギー)の
アイコンタクトのある顔写真とない顔写真を見たときの
脳活動を比較した研究では、アイコンタクトのある写真
を見たときに脳の報酬系の一部である腹側線条体が
強く活性化しました。
報酬系というのはドーパミン神経のネットワークです。
ドーパミンは「うれしい」「楽しい」という幸福物質
であり、モチベーションを高め、記憶を増強する効果
もあります。
良い人間関係にはアイコンタクトが重要です。
伝わるクッション話法
柔らかく精神的ショックを与えずに改善点を
確実に伝える話法が紹介されています。
【ダメな話法】NoBut話法
最初にネガティブな点を伝えて最後にポジティブな
点を伝えフォローするポピュラーな話法です。
これでは先に精神的ショックを与えてしまい、
聞く耳を持たなくなってしまいます。
避けるべき話法です。
【クッション話法】1YesBut話法
悪い点をダイレクトに伝えずに、良い点でクッション
を入れる話法ですので、心理的ダメージは緩和されます。
【クッション話法】2 YesAnd話法
ポジティブなクッションを複数入れて「してほしい」
「できるといいね」など依頼の形で伝えます。
【クッション話法】3 YesHow話法
クッションを入れて最後は疑問文形式で相手に考えさせます。
「気付き」を与えることができ、部下の行動を変えさせる
効果的な話法です。
雑談する
ザイオンス効果とは
アメリカの心理学者ザイオンスの実験。
10人の写真を被験者に回数を変えて
見せて写真毎の好感度を測定した結果、
多くの回数を見せた写真ほど高くなりました。
この実験から導き出された法則をザイオンス効果
といいます。
ザイオンス効果に則った雑談方法
長く話すよりもちょくちょく話すことです。
面白い話をしようとか、実になる話をしようと
思わずになんでもいいので話しかけて、
接触回数を増やして、好感度を上げることです。
内容よりも回数が重要です。
とにかく声をかけること。
なにもなければ、天気の話でOKです。
「月1回の家族旅行」よりも「1日5分の家族会話」の方が
家庭円満には大事です。
質問する
自分に質問する
アフリカの首都を覚えさせる研究。
事前に5択問題を受けたグループ
と普通に暗記したグループでは
事前テストのグループが10%~20%高得点
でした。
脳の「選択的注意」を発動させるために「自分に
質問」します。
自分自身に質問するだけで脳は圧倒的に活性化し
必要な情報を集めてくれます。
会議で質問する
会議で適切な質問をすると積極的に参加している
と上司や同僚の評価が上がります。
会議が活性化し議論が深まり、会社にメリットを
もたらします。
適切な質問をするコツ
- ①質問を考えながら聞く
いつでも質問できる態勢にする。 - ②相手に喜ばれる質問をする
話したそうな、話し足りないことをイメージする。 - ③参加者に喜ばれる質問をする
大勢の参加者が聞きたいことを察する。 - ④議論を深める質問をする
質問は「議論を深める質問」か「議論からはずれる質問」のどちらか。議論の流れ、テーマに沿ったものか吟味する。
適切な質問のメリット
- 脳を活性化し勉強の効率が最大化する。
- コミュニケーションの潤滑剤になり良質な人間関係を構築する。
- 会議では議論が活発になり勉強しているなと上司・同僚の評価が上がる。
- 議論が深まることで会社にメリットをもたらす。
断る
「本当にやりたいこと」を優先するために
断らない人は他人に人生を奪われます。
休憩時間が減り、睡眠もとれず、ストレスがたまり、
自己投資もできず、最終的に健康をも害してしまいます。
出世も逃してしまいます。結局「断らない便利屋さん」
で終わってしまいます。
まさに踏んだり蹴ったりです。
それに反して、「断ること」は実はメリットだらけなのです。
樺沢先生の場合。
年間目標12個にそぐわないと判断したら、高額の依頼で
あったとしても「0.1秒」で断るそうです。
明確な理由があることを伝えるために、迷わず断ることが
重要ということです。
「今回だけ特別に頼む」という言葉に惑わされてはいけません。
ケース・バイ・ケースではなく常に同じ基準で公平に断ることが肝要です。
個人でビジネスを営んでいる人も断ることで仕事が
減るのではとの心配は無用です。
断るほど仕事は増えるという法則からあるからです。
断るほど仕事が殺到している→人気の証拠→待っても依頼したくなる
ということです。
角が立たない断りの公式
謝罪(感謝)+理由+断り+代替案
謝罪(感謝)というクッションを入れ断りは最後に
持ってくる手法です。
急に残業を頼まれた場合。
申し訳ありません。(謝罪)
ご指名頂いてありがとうございます。(感謝)
本日、妻の誕生日で夕食の約束がありますので、
残念ながらお受けできません。(断り)
明日の午前中でしたら完了できますが、いかがでしょうか。(代替案)
という感じで、角が立たない誠意が伝わる断り方が可能です。
謝る
素直に謝ることは評価を上げることになります。
謝るべきときに謝れないのは、自尊心を傷つけたくないからです。
ある心理実験。
被験者に助手をつけます。
ある課題に取り組みます。
助手はわざと失敗します。
被験者は実験の責任者から低い評価を受けます。
このとき助手は4つの行動をとります。
失敗を被験者に謝る/謝らない。
実験責任者の前で謝る/被験者にだけ謝る。
実験責任者の前で謝ると失敗は助手の責任とわかるので、
被験者の評価は下がらなくなります。
被験者にだけ謝ると失敗は被験者の責任となり評価は下がります。
最後に被験者に助手を評価してもらいます。
結果は実験責任者の被験者に対する評価に関係なく、謝った方が
被験者の助手に対する評価は上がりました。
謝らない場合、評価は低下しました。
謝る=評価は上がる
謝るはアウトプットに対する、失敗を認め、同じミスをしない
対策を考える、というフィードバックになります。
説明する
他人に説明することは、記憶に残り、脳トレにもなります。
しかし、説明することに苦手意識を持っている人は、多いのでは
ないでしょうか。
「上手に説明するための7つの方法」を紹介します。
上手に説明するための7つの方法
① 大きな声でハッキリ話す
ボソボソ話しては正しいことも伝わりません。
② 堂々と自信をもって話す
正しいことを言っても自信のなさが態度に表れると
疑いをもたれてしまいます。
③ 最初にポイントを話す
「結論」(要点)+「理由」の順に話すだけで相手は理解しやすくなります。
④ 話は短くシンプルに
長くたくさんしゃべるほど話は混乱しやすくなります。
⑤ 例を使う
詳しく具体的でイメージしやすい例。
親近感が湧く身近な例。
例を出して説明するとわかりやすくなります。
理解しやすくなる例をストックしておきたいものです。
⑥ 権威を使う
ハーバード大学、東京大学、スタンフォード大学等、
権威を使うと圧倒的に説得力が増します。
使えそうな研究事例は普段から意識してストックしておきます。
⑦ 数値を使う
数字を明記することで具体的イメージが湧き説得力が格段に向上します
- ①大きな声でハッキリ話す
- ②堂々と自信をもって話す
- ③最初にポイントを話す
- ④話は短くシンプルに
- ⑤例を使う
- ⑥権威を使う
- ⑦数値を使う
自己紹介する
「30秒」「60秒」の2パターンを用意
意外に自己紹介をする場面は多いと思います。
いつでも流暢に自分を上手にアピールして、
印象に残る自己紹介文を作成しておくことは、
人生において重要です。
「30秒」と「60秒」の2パターン準備して、場面に応じて
使い分けると便利です。
「30秒」は約200文字
「60秒」は約400文字
思った以上に情報を盛り込めるので
結構、自分を語ることができます。
記憶に残り、共感される、自己紹介6つのポイントを紹介します。
自己紹介6つのポイント
①誰にでもわかるように話す
自分が何をしている人か専門用語など使わずに
「わかるように話す」ことは重要です。
②差別化ポイントを盛り込む
自己紹介の必須条件は「記憶に残る」ことです。
それには、
「尖った部分」
「変わった部分」
「長所、得意とする点」
「他人と差別化できるポイント」
を入れることです。
③数字を盛り込む
「本を読むのが好きです」だけでなく「本が好きで、月30冊読破
しています」と数字を入れることで差別化、特徴が伝わりやすく
なります。
④ビジョンを盛り込む
「ビジョン」「使命」「目標」
自分が何を実現したいのか、行動、考える指針を入れると
共感を得やすくなり、声をかけられるチャンスが広がります。
差別化ポイントが見つからない人は、ここに力を入れることで
印象深くなります。
⑤非言語的コミュニケーションを意識する
うつむいて、小さな声で、ボソボソとしゃべる人を見てどう
感じますか。内容が良くても頭に入らずにネガティブな心象しか
残らないと思います。
初印象の大部分は非言語的コミュニケーションで決まります。
前を向いて、笑顔で、大きな声でハッキリと話すだけでも十分に
好感度を得られます。
何を話すかよりもどう話すかが大事です。
⑥自分らしさを追加する
他人からどう見られたいのかをアピールできる絶好のチャンスです。
- ①誰にでもわかるように話す
- ②差別化ポイントを盛り込む
- ③数字を盛り込む
- ④ビジョンを盛り込む
- ⑤非言語的コミュニケーションを意識する
- ⑥自分らしさを追加する
「見られたい自分」=「自分らしさ」「個性」
自分らしさがよく出ているエピソードを入れると魅力的な自己紹介
になります。
自己紹介はコミュニケーションの出発点です。
「出会い」の絶好のチャンスです。
上手な自己紹介は、ビジネスチャンスのみならず、
恋愛チャンスをももたらします。
自己紹介文をしっかり作り込み、練習をしておくことは、
人生おいてとても重要なこだと認識する必要があります。
自己紹介を侮ってはいけません。
自己紹介を十分に活用することで、人生を豊かにすることができます。
感謝する
「ありがとう」は最高のアウトプット
イリノイ大学の研究。
感謝、ポジティブな感情、幸福感を持っている人は、
そうでない人に比べて9.4年長生きすることが明らかになっています。
その他、多くの研究でも感情、ポジティブな感情が健康にいいということが、
明らかにされています。
脳科学的に感謝すると
- ドーパミン
- セロトニン
- オキシトシン
- エンドルフィン
という脳と体にいい作用を与える脳内物質が、一度に4つ分泌されます。
一つの行動で4つの脳内物質が分泌されることは他にはありません。
まさに感謝は効果絶大なアウトプットです。
最高のパフォーマンスを得るためにも感謝することは重要です。
エンドルフィンは感謝したとき、感謝されたときの両方で分泌されます。
人から感謝されたときも心と体でプラスの変化が起きているのです。
感謝されてマイナスの感情を抱く人はいません。
人間関係、コミュニケーションに絶大な効果があることは、脳科学的に
わかっているのですから、積極的に、恥ずかしがらずに、感謝の言葉
「ありがとう」を言いましょう。
書くアウトプット
書けば書くほど脳は活性化する
なぜ、書くことで脳が活性化されるのでしょうか。
それは脳幹網様体賦活系(RAS)が刺激されるからです。
脳幹網様体賦活系とは脳幹の大脳全体に向かう神経の束。
神経ネットワークです。
ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンの神経系も脳幹の中脳にあるRASから
脳全体に投射されています。
RASは「注意の司令塔」とも呼ばれていて、
大脳皮質全体に目覚めよ、注意せよ、細かいところまで見逃すなという信号を発し
その対象物に対して集中力を高め、積極的に情報を収集し始めます。
言わば、検索エンジンにキーワードを入力するようなものです。
「書く」ことがRASを刺激する最も簡単な方法なのです。
RASは「注意のフィルター」でもあります。
重要でない情報はスルーし、重要な情報を処理するように
脳力を振り向けます。
「カクテルパーティー効果」の「選択的注意」もRASのコントロールによるものです。
「重要だ」「記憶に残したい」「もっと知りたい」ものは書いて脳に指示を
を与えればいいのです。
書けば書くほどRASを刺激して脳全体が活性化していきます。
「書く」というアウトプットの脳科学的な効果です。
「書く」だけで脳のポテンシャルを最大限引き出せます。
「手書き」か「タイピング」か
プリンストン大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の共同研究。
学生に4コマの講義を受けてもらう。
ノートパソンコで「タイピング」派と鉛筆と紙のノートに「手書き」派
でノートを取ってもらう。
翌週、10分間ノートで復習後に40問の試験を実施。
結果は「手書き」派の方が「タイピング」派よりも成績がよく、長期で記憶が定着、
新アイディアを思いつきやすい傾向にあることが判明しました。
スタヴァンゲル大学(ノルウェー)とマルセイユ大学(フランス)の共同研究。
アルファベット20文字を手書き群とタイピング群に分けて暗記してもらう。
3週間後、6週間後に行われた文字列の記憶力テストでは、
手書き群の方が記憶に残りやすいことが明らかになりました。
また手書き中とタイピング中の脳の働きをMRIでスキャンしたところ
手書き中のみブローカ野という言語処理にかかわる部位が活性化していました。
手書きで勉強する方がタイピングよりも記憶に残り、学習効果が高いといえます。
ペンはキーボードより効率よく学習できます。
書き込む
「読む」を一瞬でアウトプットに変える方法
書き込みをしながら読むことでインプットの読書がアウトプットになります。
アンダーラインを引く、字を書くは運動であり、アウトプットになります。
書き込みをすることで幹網様体賦活系(RAS)が活性化して注意せよという
サインが脳全体に広がります。また、
アンダーラインを引いたキーワードに対して脳が検索を開始します。
アンダーラインの引き過ぎは本当に重要なことがわからなくなるので
注意しましょう。そのためには、
1冊の本につき気付きを3つに絞ることが大事です。
落書きをする
プリマス大学の研究。
参加者、40人。
人と場所の名前を聞かせて、後で書き出してもらう実験。
「落書きをした」グループが「しなかった」グループよりも29%
も多く思い出すことができた。
落書きは記憶力を高めるという驚きの結果でした。
落書きをすることで感情が刺激されるので記憶に残りやすいと
考えられます。
イスラエル工科大学の設計技術の学習に関する研究。
落書きが「思考する頭と、鉛筆を持つ手、さらに紙に書かれた落書きを見ている目
の間の相互のやりとり」を活発にさせ、落書きが設計図の完成に役立つことを報告。
落書きは思考の手段であり、情報処理方法、問題解決方法に影響を与えているのです。
速く文章を書く
文章を速く書くたった2つのコツ
① 時間を決めて書く
締め切りを決めて一気に集中して書くことで、文章を書くスピードとクオリティ
の両方が向上します。
ダラダラと時間をかけて書いてもクオリティは飛躍的にアップしません。
② 構成を決めてから書く
構成を決めてから書くことで樺沢先生の場合、実感値として文章を書くのが3~4倍
速くなったそうです。
構成を決めないで考えながら書くことは、設計図を書かないで家を建てるような
ものです。
必ず文章の構成を設計してから書き始めることが大事です。
- ①時間を決めて書く
- ②構成を決めてから書く
TO DOリストを書く
1日で最重要な仕事
TO DOリストとは今日1日ですべき仕事、業務、タスクが列挙されたものです。
朝起きてから2~3時間のゴールデンタイムにTO DOリストを書くのは、
すごいメリットがあるからです。
TO DOリストのすごいメリット
① 1日の仕事の流れが確認できる
TO DOリストという1日の仕事の設計図を描くので行き当たりばったりになりません。
もれなくダブりなく効率よく仕事を進めることができます。
② 集中力が途切れない
次の仕事を考えた瞬間に集中力は途切れ、回復するのに何分もかかると
いわれています。
TO DOリストを書くことで集中力が高まったトップスピードのまま次の仕事に
入ることができます。
③ うっかりミスがゼロになる
重要な仕事、予定がもれなくダブリなくTO DOリストに書き込まれるため、
仕事に忙殺されていても会議の予定、提出書類の期限忘れなどのうっかりミスを
防止可能です。
④ ワーキングメモリーの容量が増す/仕事が効率化する
人間の脳が一度に処理できる情報量(ワーキングメモリー)はせいぜい3つまで
です。
それを超えて脳にタスクを入れると、気付かない内に仕事効率は著しく低下します。
「しなければならないこと」「予定」「懸案事項」をすべてTO DOリストに書き出す
ことにより、目前のひとつの仕事に全集中力を注ぐことができるので、仕事効率は
飛躍的に向上します。
ワーキングメモリーを最大限活用することができるようになります。
- ①1日の仕事の流れが確認できる
- ②集中力が途切れない
- ③うっかりミスがゼロになる
- ④ワーキングメモリーの容量が増す/仕事が効率化する
ぼーっとする
何もしないで、ぼっーとしているとき、脳のデフォルトモード・ネットワークが活発になっています。
デフォルトモード・ネットワークとは脳のスタンバイ状態で、経験や記憶を整理・統合したり
自分の現在の状況を分析しています。
脳内で「自分のこれからをより良いものにしていくための準備」を整えている重要な状態です。
ワシントン大学の研究。
脳はデフォルトモード・ネットワークを稼働しているとき通常より15倍もエネルギー消費してています。
休憩時間、暇な時間にスマホ、テレビ、ゲームでデフォルトモード・ネットワークを妨害することは、脳を疲弊させて退化の原因になります。
デフォルトモード・ネットワークの稼働時間が少ないと前頭前野の機能が低下して注意力、
集中力、思考力、判断力、記憶力、想像力の減衰、脳の老化が進む原因になります。
たまには何もしないでぼっーとする時間を持つことは大切です。
構想をまとめる
「アナログ」と「「デジタル」のそれぞれの長所を使い分けて構想を練ることで作業時間を
半分以下に短縮することが可能です
新製品の企画書を作成する例
企画書、、講演資料など構想をまとめる場合、最初はアイディアを紙やノートに書き出して
行きます。「抽象的」にしか思い浮かばない場合は、イメージをイラストで描いたりするので
アナログが向いています。
ある程度アイディアがまとまったら、パソコンを開いて図を描いたり、新製品の特徴や
コンセプトを具体的に詳細に記述していきます。
アナログ→デジタルを意識してアイディアを出していくだけで短時間でわかりやすくまとまって
いきます。
引用する1
信憑性、信頼性のある引用元から引用することは、説得力のある文章を書くために重要です。
4つの上手な引用のコツ
⑴ 引用元を明記する
本や論文から引用する場合は、引用元を明記することを忘れないようにしましょう。
根拠の裏付けとなり、信憑性を得られると共に、著作権違反を防ぐことができます。
⑵ 権威を利用する
大学、機関、雑誌など権威ある引用元を明記することで、コンテンツの信頼性が何倍も増します。
⑶ 数字を正確に明記する
具体的な数値を原典からそのまま引用するようにします。
32.3%と原典にあれば32.3%と明記する。32%と簡略化しないことです。
⑷ 普段から引用元を集めておく
本、論文、新聞、雑誌、ニュース、ネット上の記事で、引用できそうなものは、
すぐに適切な引用ができるように、普段からストックしておくことが大事です。
探す時間を短縮できます。
引用する力、引用する習慣はプレゼン、アウトプットの基礎力となります。
- ①引用元を明記する
- ②権威を利用する
- ③数字を正確に明記する
- ④普段から引用元を集めておく
絵や図を描く
ある事柄を説明して72時間後の記憶を調査した実験。
口頭だけでの説明は10%、絵を使いながら説明は65%という結果になりました。
視覚を使うと口頭で説明するよりも6倍以上記憶に差が出ます。
2500枚以上の絵を10秒ほど提示した実験では、1年後の検証でも63%記憶されていました。
これは画像優位性効果と呼ばれています。
文字よりも絵が断然、記憶に残りやすく、視覚的であればあるほど認識されやすい
のです。
説明したいことは、文字だけよりも絵や図を使った方が圧倒的に記憶に残り、
理解されやすくなります。
行動するアウトプット
行動する
読書で有酸素運動を週2時間行うことで認知症の発症率が1/3になる、
という「気付き」を得て、「TO DO」は週2時間の有酸素運動であると理解します。
しかし、ほとんどの人が実行しません。行動に移すことができないので、いつまでも
自己成長できないのです。
賢くなって自己満足しただけでは自己成長は望めません。
自分を変えて自己成長するためには行動あるのみです。
続ける
継続は結果を出すための究極の成功法則。
樺沢先生が続けていること
- メルマガ発行ほぼ毎日 13年
- Facebook毎日更新 8年
- YouTube毎日更新 5年
- 加圧トレーニング(毎週)8年
- 月1回の新作セミナー 9年
- 年2冊以上の出版 10年
樺沢先生が伝授する「続ける」ための「5つの極意」
⑴今日やることだけを考える
樺沢先生の場合、体調が悪くてジムに行きたくない日もありますが、「とりあえず、
行くだけ行こう」「まずは、5分だけやろうと」と自分を励まして行って、5分経つと
調子が上がり30分、1時間が過ぎていることがよくあるそうです。
あれこれ先のことを考えずに「今日」「今」やることだけを考えます。
⑵楽しみながら実行する
「楽しさを発見する」必要があります。「楽しい」とドーパミンが分泌されます。
がんばらなくても、自然に、努力することなく、長く続けることができます。
「楽しくない」「つらい」「苦しい」のであれば、ストレスホルモンが出て、
意欲が低下します。長く続けることは、困難になり無理をすると病気になります。
⑶目標を細分化する
「10キロ瘦せる」という目標だけ立てると脳は過去の経験から無理と判断して、
ドーパミンは放出されません。ところが、「1か月で1キロ瘦せる」という目標に
細分化すると「ちょい難」課題になりドーパミン分泌が最大化されます。
モチベーションが高まり目標達成へ向けて「続ける」ことが容易になります。
⑷結果を記録する
「目標達成までの進捗を毎日記録」することでドーパミンが出やすくなり、
挫折断念しなくなります。
樺沢先生の場合は、「YouTubeのフォロワー数」を毎朝チェック。エクセルで
記録管理することで、モチベーションを維持されています。
⑸結果が出たらご褒美を記録あげる
目標を達成したときのご褒美があると、さらにドーパミンが分泌されます。
1日の小目標はいいとして、中目標、大目標を成したときには上げるべきです。
樺沢先生の場合、高級ウイスキーを自宅で飲んだり、海外旅行に行ったりするそうです。
ドーパミンというモチベーションのガソリンを如何に補充するかが目標達成の鍵になります。
「楽しむ」「楽しめる」ように上手に脳を使うことが重要です。
- ①今日やることだけを考える
- ②楽しみながら実行する
- ③目標を細分化する
- ④結果を記録する
- ⑤結果が出たらご褒美を記録あげる
アウトプットのためのトレーニング法
日記を書く
アウトプット力を飛躍的に高める7つのトレーニング法の一つが日記です。
書くことない、書く題材がないという初心者におすすめの簡単で最高の
アウトプット・トレーニング法です。
日記を書く5つのメリット
⑴アウトプット、書く能力が高まる
毎日書くことでアウトプット習慣が身に付きます。
文章力が上達し、早く書けるようになります。
アウトプット能力、書く能力が向上します。
⑵自己洞察力、内省能力、レジリエンスが高まる
自分自身を見つめ直すことで、自己洞察力、自分を省みる能力が伸び、客観的に
自分の性格、考え方の欠点、短所をより深く把握できるようになります。
レジリエンス(心のしなやかさ)も高まりストレスに強い自己を確立できます。
「日記療法」は精神医学に於いて、治癒効果が高い療法です。
⑶楽しいを発見する能力が高まる
基本的にポジティブな出来事、楽しい出来事を中心に書いていきます。
日常生活の中から楽しいを発見する能力を養い、ポジティブ思考の訓練になります。
楽しいことはドーパミンが出やすくなるので続けやすくなります。
集中力、記憶力が増強され、自己成長を加速します。
⑷ストレスが発散される
今日の出来事を書くことは、内面にため込んだものを発散することになり、ストレスが
軽減されます。
悩みを他人に相談しなくても、紙や日記帳に書くことでストレスは発散されます。
⑸幸せになる
アメリカのプリガムヤング大学の研究
100人をグループ分け、4週間日記をつけてもらう
グループ1 嬉しいポジティブな出来事を書く
グループ2 その日の出来事を単純に書く
グループ1の方が幸福度、生活満足度が高くなることがわかりました。
さらに記したポジティブな内容を愛する人、友人に話すことで、幸福度、満足度
が2~3倍に向上しました。
ポジティブ日記を書くだけ、さらにシェアすることで、幸福度、満足度は格段にアップ
します。
1日10分ほど日記を書くだけで、文章力向上、強靭なメンタル、幸福度上昇という多くの
メリットを手に入れることができます。
- ①アウトプット、書く能力が高まる
- ②自己洞察力、内省能力、レジリエンスが高まる
- ③楽しいを発見する能力が高まる
- ④ストレスが発散される
- ⑤幸せになる
おわりに
アウトプット術は、コミュニケーション術でもあります。
本書のアウトプット術を活用することで適切な評価と信頼を得、仕事がうまくいき、円滑な
人間関係を構築し、楽しく、豊かな人生になることは間違いありません。
精神科医樺沢先生が「アウトプット」の決定版を上梓した理由は、多くの人が、アウトプット
することで仕事、学業、人間関係の悩み、ストレスから解放され、メンタル疾患、身体疾患、
病人になる人を減らせるからなのです。
まとめ
『学びを結果に変えるアウトプット大全』は精神科医の視点から及び現在も驚異のアウトプット
(量及び質)を実践し、成果を出している 科学的根拠に基づいた 80個ものメソッドを体系化、
実践しやすい形に、わかりやすくまとめ上げた、まさにアウトプット大全と呼ぶにふさわしい内容の本です。
「毎朝、TO DOリストを書く」
「クッション話法で伝える」
「日記を書く」
私は、手始めにこの3つのTO DOを実践していきます。
著者プロフィール
樺沢紫苑
精神科医、作家
1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年からシカゴのイリノイ大学に
3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所設立。
SNS、メールマガジン、YouTubeなどで累計40万人以上に、精神医学や心理学、脳科学の知識・
情報をわかりやすく伝え、「日本一情報発信する医師」として活動している。
月に20冊以上の読書を30年以上継続している読書家。そのユニークな読書術を紹介した
『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)は15万部のベストセラーに。
その他、『いい緊張は能力を2倍にする』(文響社)、『脳のパフォーマンスを最大まで
引き出す神・時間術』(大和書房) 『学びを結果に変えるアウトプット大全』『学び効率を最大化するインプット大全』(サンクチュアリ出版)シリーズは累計50万部を超えるベストセラーとなっている。
出版情報
著者 樺沢紫苑
発行日 2018年8月3日(初版)
発行所 サンクチュアリ出版
定価 1450円+税
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